こんにちは、「Breakouts!」の中村です。
先日このブログに「私、米株売ります!」という記事が投稿されました。https://ikesuit.com/2020/09/03/%e7%a7%81%e3%80%81%e7%b1%b3%e6%a0%aa%e5%a3%b2%e3%82%8a%e3%81%be%e3%81%99%ef%bc%81/
その記事とは相反するタイトルに少し驚かれたかもしれません(笑)
確かに現在、米株を売った方が良い要素はあるのですが、私はそれを踏まえた上でこれからも持ち続けたいと考えているため、記事にしてみました。
<目次>
1、いま米株を売った方が良い理由
2、なぜそれでも持ち続けるのか?
3、おわりに
いま米株を売った方が良い理由
株が割高か割安かを評価するための指標として、PERというものがあります。
PERとは、Price Earning Ratioの略で、日本語では株価収益率と呼ばれます。(下のリンクを参照)
https://www.jsda.or.jp/jikan/word/116.html
分かりやすさを優先して乱暴に言ってしまえば、利益よりどれだけ株価が膨らんでいるかという指標です。
よく株は美人投票になぞらえられるので、その例で言えば、ぶす(失礼)なのにやたらと票が集まっている時がPERの高い時だと言えます。
では米株がどれほど割高かを確認するために、アメリカの代表的な上場企業500社で構成され、米株の全体的な動きを把握できるS&P500という指数のPERを見てみましょう。
出展:https://www.multpl.com/s-p-500-pe-ratio
これを見ると、現在よりもPERが高い時はITバブルと世界金融危機(利益が大幅に低下した企業が多かったため、株価との差が大きくなった)の2つしかないことがわかります。
それを考えれば、現在の株価はかなり加熱しておりバブルよりであると言えます。
また、これにかかわらず11月3日には大統領選挙があるため、様々な思惑から市場も左右される可能性があります。
それを踏まえれば、米株はいま売った方が良いかもしれません。
なぜそれでも持ち続けるのか?
ではなぜこのような理由がありながらも米株を持ち続けるのかを説明します。
それはずばり、現在の相場がコロナ相場だからです。
雇用統計などが示す通り、実体経済は依然として厳しい状態にあります。
しかし上述のS&P500指数はそれにも関わらず、コロナ以前の水準を超え史上最高値を更新しました。
これはS&P500指数の中でかなりの割合を占めるIT業界の業績がコロナにあっても堅調に推移した、ということももちろんあるのですが、私はそれよりも金融緩和マネーが株式市場に流れたことが大きいと考えています。
そして金融緩和がコロナによる経済への影響を和らげるために行われた以上、これが落ち着くまでこの方針は変わらないのではないかと思います。実際にアメリカの金融政策を動かすFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は、2022年末まで政策金利を0付近に維持する(=緩和を続ける)と言っています。
参照:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-10/QBQ20GT0AFBB01
暴落についても、まだコロナが冷め切らないうちにそれが来たならば、上述の目的を貫徹するためにさらに緩和をするはずだと考えています。また、そうでなくてもS&P500指数はこれまでの暴落を結局は乗り越えているという強さがあります。
そのように考えた時、今は相場を降りるよりも乗り続けた方が良いと考えました。
パウエルが暴落局面にさらに緩和するとは限らないし、したとしても効果がないかもしれないし、次の暴落は乗り越えられない可能性があるからギャンブルだ、と言われればそれまでかもしれません。
しかし投資は必ずリスクが伴うものであり、今回のこれは取るべきリスクだと考えます。
「私、米株信じてます!」というタイトルはそういう意味で付けました。
おわりに
現在の米国株のリスク要因とそれでも私が持ち続ける理由について解説しました。もし投資の参考にされる場合は、この2つを比較しながら十分吟味した上でお願いいたします。ここまでご覧いただきありがとうございました。